日本に保守はいたか? の一考察。

評論家の西尾幹二氏は、テレビ番組で次のようにおっしゃっていました。

 

日本には保守がいなかった。

明治維新の時、倒幕派・佐幕派はいたが、

みな尊皇で一致していました。

 

 

 

なるほど。

 

しかし、「革新」はいました。近代に入り天皇制打倒を掲げた政党がありました。

 

 

用語の初出などについて、国語大辞典から紹介します。

保守 : ①名 正常な状態などを保ち、それが損じないようにすること。ほうしゅ。 初出は、慶応再版英和対訳辞書(1867)    旧来の習慣、制度、組織、方法などを重んじ、それを保存しようとすること。対義語は、革新。 初出は、湛山回想(1951)<石橋湛山>占領下の政界に「自由党が、あくまで、かような保守連立に進む決心をいだいたら」

 

 

 

フランスのように革命が起きなかったので、

革新と保守との対立の図式はありませんでした。

従って保守の概念もほとんど必要なかった。

日本は、世界で例外的な国家なのでしょう。

 

 

 

 

 

保守を名乗る側の中には、いわゆる”親米保守”(俗にポチとも呼ばれることがある)が多数います。

保守と呼ばれる人達の中で、親米保守を見抜く要点があります。

 

アメリカの行うことはすべて正しいと賛美します。

勇ましい保守の発言をするかと思えば、

アメリカの前では、態度を180度翻します。

”所謂従軍慰安婦問題”に対する彼らの対応がそれです。

産経新聞は、意見を完全に180度替えてしまいました。

産経新聞、安倍総理や弁護士出身の稲田朋美議員などつい最近まで

従軍慰安婦問題は無く、日本に非はないと言っていましたが、

今はアメリカと同じように橋下発言を非難しています。「女性の尊厳を傷つけた!」 と。

自由主義を推し進めた新自由主義の立場をとり、TPP参加を説きます。

 

 

 

 

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いわゆる従軍慰安婦強制連行説に対する、近現代史専門家による最上の論文。

 

 

 

 

 

 

 

親米保守のもう一つの顔は、原発推進です。選挙の時だけ反原発。

福島では放射能被害により人の住めなくなった地域の面積が尖閣より広いにもかかわらず、

山羊しか住んでいない尖閣諸島を勇ましく守ると言います。

尖閣を守ることと、福島のような放射能漏れ被害を再び起こしてはいけないと思うことが、

何故一致しないのでしょう。

 

 

 

 

 

次ぎに親米保守は、男系天皇以外、女性天皇・女系天皇、女性宮家創設を絶対認めません。

陛下のご意志だと感じているのに、男系天皇を絶対視し、一万人規模の抗議デモをします。

陛下のご意志を、ギロチンにかけていることに何故気がつかないのでしょう。

遺伝子学などの科学を持ちだして、神話を否定する者などそもそも革新思想であって保守ではありません。

男系の継承は、側室制度が存在した時代は可能でした。

昭和天皇により側室制度を廃止されてから、男系断絶の危機が訪れました。

これは世界の流れから見直されたことです。

今現在男系で継承が出来たとしても、数年後再び危機が起きます。

その頃はもっと打つ手が少なくなって、天皇制度の維持さへ困難になってしまうでしょう。

 

 

 

日本における保守とは、どのようにあるべきでしょうか。

 

アメリカ支配の世界の中で、いかに対等に抗うことが出来るかを志向し、

子供の頃から愛着のある国土の永続と文化の継承を望み、

したがって原発に反対し、

陛下のご意志を忖度(そんたく)することが、

真の保守では無いでしょうか?

 

 

親米保守とは、アメリカ自由主義といってよく、左翼・革新勢力に他ありません。

 

 

 

 

このような世の中であっても、

無心にこの国の安寧を祈っていらっしゃることが、

申し訳ない気持ちです。

 

 

 

 

 

 

たかじんのそこまで言って委員会。

側室制度にいっさい触れませんでした。そして、

三宅さんのあとの席に座った方の、

大衆的というか、ずいぶん・・・・・。

 

三宅さんがT女史を叱りつけるとき、

根底では紳士的でしたから、

爽やかさが残りました。

 

今は不快さが残り、がっかりです。